阿母かあ)” の例文
「あら! ……」と忽ち機嫌を損ねて、「だから阿母かあさんは嫌いよ。じきああだもの。尋常ただのじゃ厭だって誰も言てやしなくってよ。」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
阿母かあちゃん。
胚胎 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「へえへえ、恐れ入りました」、と莞爾にっこりして、「じゃ、尋常ただのでもいから、屹度きっとよ。ねえ、阿母かあさん、だましちゃ厭よ。」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「まあ、そうかい」、と吃驚びっくりした拍子に、今迄の奥様がヒョイと奥へ引込ひっこんで、矢張やっぱり尋常ただ阿母かあさんになって了った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)