鍼醫はりい)” の例文
新字:鍼医
すると恰も上手な鍼醫はりいが銀の鍼を打つやうに耳の底に浸み透る馬追虫の聲が、庄次の這入つてゐる蚊帳に止まつて鳴きました。
白瓜と青瓜 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さて鍼醫はりいの城富は我が願ひかなはず地主嘉兵衞に引渡ひきわたされしかば止を得ず嘉兵衞にともなはれ我が家へ立歸り悲歎ひたんくれて居たりしがやゝありて思ふ樣父の死は是非もなきこと共なりせめては父の亡骸なきがら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
過ぎし日は鍼醫はりい手凾てばこ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
過ぎし日は鍼醫はりいの手凾。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)