銅山やま)” の例文
何でも長蔵さんの云うところによると、これから山越をするんだが、ひるまでには銅山やまへ着かなくっちゃならないから急ぐんだそうだ。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
銅山やまを出れば、世間が相手にしてくれない返報に、たまたま普通の人間が銅山の中へ迷い込んで来たのを、これさいわいと嘲弄ちょうろうするのである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「実はこう云う口なんだがね。銅山やまへ行って仕事をするんだが、私が周旋さえすれば、すぐ坑夫になれる。すぐ坑夫になれりゃ大したもんじゃないか」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)