“鉄骨”の読み方と例文
旧字:鐵骨
読み方割合
てっこつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのつぎにはいよいよ船体の外皮がいひをとかねばならぬ。船の外皮は銅板どうばんで、これは後日なにかの役にたつからていねいにはぎとった。しかしそのつぎには鉄骨てっこつがあり、船板があり、柱がある。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
彼は、二人が堕胎を計った第九工場というのに、(夜泣よな鉄骨てっこつ)という怪談をえつけた。その実、彼がコッソリ、夜中になると、工場へ忍びこみ、自分で、クレーンをキィキィ云わせたのだ。
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
やや中ごろまでのぼってくると、道は二股ふたまたに分れて右をあおぐと、石壁いしかべどう鉄骨てっこつ鐘楼しょうろうがみえ、左をあおぐと、松のあいだにあか楼門ろうもんがそびえていた。燕作はひだりの朱門あかもんへさしてけのぼった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)