鉄渋かなしぶ)” の例文
這入って見ると鉄渋かなしぶ色の鉱泉で、それもわかし湯だった。上って浴衣を借りると、実に薄汚なくてくしゃくしゃしている。一室に通してもらうと、生新らしい廉物やすものの畳のにおいと木材のにおいだ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)