野彦のびこ)” の例文
野彦のびこを揚げて、もうその槍先の幾つかは血を塗っている。きょうこそまたとない、実地の稽古日のように。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
百獣も為にひるみ、曠野を野彦のびこして渡るような大喝だいかつが、くちから無意識に出ていたのである。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)