重宝じゅうほう)” の例文
旧字:重寶
長「検めたが、一寸ちょっと気になるから今一応わしが検めると云うは、祝いは千年だが、お父さまのないのちは家の重宝じゅうほうで、此の品は私が守護する大事な宝物たからものだから、私も一応検めます」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その重宝じゅうほうを娘にかけてやってから、こう言って聞かせたのだ
前「あゝ富彌、早速其の者を見たいな、ずっと連れてまいって予に見せてくれ、余程勇義なもので、重宝じゅうほうの皿を一時いちじに打砕いた気象は実に英雄じゃ、感服いたした早々此処これへ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さて權六という米搗こめつきが、東山家に数代伝わるところの重宝じゅうほう白菊の皿を箱ぐるみ搗摧つきくだきながら、自若じじゃくとして居りますから、作左衞門はひどおこりまして、顔の色は変り、唇をぶる/\ふるわし
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)