里許りきよ)” の例文
市街を離れて里許りきよ、不二の裾野は、虫声にも色あり、そよ吹く風にも色あり、色のあるじを花といふ、金色星の、ゆふべ下界に下りて、茎頭けいとうに宿りたる如き女郎花をみなへし、一輪深きふちの色とうたはれけむ朝顔の
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)