“軒伝”の読み方と例文
読み方割合
のきづた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると可笑おかしい気がした。金三の家は隣だから、軒伝のきづたいに行きさえすれば、かさをさす必要もないのだった。しかし昨日きのう喧嘩けんかの手前、こちらからは遊びに行きたくなかった。
百合 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
復一はそっと庭へ降りて来て、目だたぬ様に軒伝のきづたいに夕暮近い研究室へ入った。復一はそこの粗末な椅子によってじっと眼をつむった。彼は近頃ほとんど真佐子と直接逢ってはいない。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)