躰質たいしつ)” の例文
繩やむしろやわら束などを売るのがしょうばいで、五尺そこそこの肥えたからだで、十二月だというのに吹き出るような汗をかく躰質たいしつだった。
枡落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
躰質たいしつもそうだったかもしれないが、三十男のその手代は、九つという幼ないおゆみにいたずらをし、「人に告げると殺してしまう」とおどした。
登はちょっとまをおいて云った、「あれは頭が狂っているんではなく、躰質たいしつからきたものなんだがね」
「そう、たとえば躰質たいしつだ」と甲斐は静かに云った