蹴倒けたほ)” の例文
下人は、すばやく、老婆の着物きものを剥ぎとつた。それから、あしにしがみつかうとする老婆を、手荒てあらく屍骸の上へ蹴倒けたほした。梯子の口までは、わづかに五歩を數へるばかりである。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)