たお)” の例文
西隣の男はすぐ抱きかかえた。と体の一部がきりで刺されたように痛さが体にしみわたったので、大声に叫ぶなりたおれてしまった。その男の女と思ったのは一本の枯木であった。
嬰寧 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
怪しい男はえるように怒って、女の手に噛みついて指を噛みり、それをびしゃびしゃとんだ。女はそこで地べたにたおれて死んだようになった。玉は気の毒でたまらなかった。
阿英 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
七郎は血の中に倒れていたが手にはまだ刀を握っていた。邑宰は足を止めて精しく見ていた。と、七郎のしがいが不意に起きあがって、邑宰の首を斬ったが、それが終るとまたたおれた。
田七郎 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
刀はその男の頭蓋骨にあたったので、頭が裂けてたおれた。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)