跋扈ふみはだ)” の例文
神使のざうりとりさきにはせきたりて跋扈ふみはだかり、大こゑにて正一位三社宮さんじやのみや使者ししや大呼よばゝる。神使を見て亭主ていしゆ地上に平伏し、神使を引てかの正殿に座さしむ、行列ぎやうれつは家の左右にありてたいをなす。
しかもその下から大刀のさやと小刀の小尻こじりとが見えていた様子といい、一壇高き切株へどッかと腰を打ち掛けて、屋台店のかに跋扈ふみはだかッていた為体ていたらくといい、いかさまこの中の頭領かしらと見えた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)