贅食ぜいしょく)” の例文
彼は、兄の勝頼のように、豊頬美肉ほうきょうびにくの男子でなかった。長く田舎暮らしの質素に甘んじていたので、何の贅食ぜいしょく奢侈しゃしも知らない。颯々さっさつと山野の風に育って来た若鷹わかたかのようなまなざしを備えていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)