象牙製ぞうげせい)” の例文
お延のすぐ前に坐っていた十四になる妹娘の百合子ゆりこ左利ひだりききなので、左の手に軽い小さな象牙製ぞうげせいの双眼鏡を持ったまま、そのひじを、赤いきれつつんだ手摺てすりの上にせながら、うしろをふり返った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)