読売よみうり)” の例文
旧字:讀賣
「あの批評が出ていましたぜ。けさの時事じじ、——いや、読売よみうりでした。のちほど御覧に入れましょう。外套がいとうのポケットにはいっていますから。」
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
石川県などの在方ざいかたでは、昔の瓦版かわらばんとよく似た一枚刷の読売よみうりものを、歌いながらくるのは必ず女の群であり、是を人によって女万歳おんなまんざいともっていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
もっとも徴兵令はその以前に発布されて新しい規則がかれていたのであろうが、新聞といっても『読売よみうり』が半紙位のものであるかないかというような時代
わたくしは四谷の知りびとをたずねる途中、麹まち三丁目へまわって、例の助惣焼すけそうやきの店で手土産を買っていると、そこへ瓦版の読売よみうりが来ました。浅草天王橋のかたき討ちというのです。
半七捕物帳:61 吉良の脇指 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)