“覬覦”の読み方と例文
読み方割合
きゆ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それをわずかに覬覦きゆしては仰天しているという事も聞いているが、西洋はそんな精神界の貧困を、科学によって補強しようとした。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
かかる天下柔弱軽佻けいちょうの気風を一変して、国勢の衰えを回復し諸外国の覬覦きゆを絶たねばならないとの意見を持つものがあるようになった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
母のしいたげ、五十川いそがわ女史の術数じゅっすう、近親の圧迫、社会の環視、女に対する男の覬覦きゆ、女の苟合こうごうなどという葉子の敵を木村の一身におっかぶせて
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)