“西館孤清”の読み方と例文
読み方割合
にしだてこせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近衛家このえけに縁故のある津軽家は、西館孤清にしだてこせい斡旋あっせんに依って、既に官軍に加わっていたので、路の行手ゆくての東北地方は、秋田の一藩を除く外、ことごとく敵地である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
当時藩職におって、津軽家をして士を失わざらしめんと欲し、極力脱籍を防いだのは、大参事西館孤清にしだてこせいである。成善は西館をうて、東京に往くことを告げた。西館はおおよそこういった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかし成善は念のために大参事西館孤清にしだてこせい、少参事兼大隊長加藤武彦たけひこ二人ににんを見て意見をたたいた。二人皆成善は医としてるべきものでないといった。武彦はさき側用人そばようにん兼用人清兵衛せいべえの子である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)