襲入おそいい)” の例文
折から彼方かなたより襖を明けつ。一脈の風の襲入おそいいりて、立昇る湯気のなびくと同時に、陰々たるこの書斎をば真白き顔ののぞきしが
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのまま襲入おそいいった、向うの露地口には、八九人人立ひとだちしたが、真中まんなかをずッと通るのに、誰も咎めたものが無い。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)