“裄丈”の読み方と例文
読み方割合
ゆきたけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新らしいえり襟飾えりかざりを着けえて、余の枕辺に坐ったとき、余は昨夕ゆうべ夜半よなかに、裄丈ゆきたけの足りない宿の浴衣ゆかたを着たまま、そっと障子しょうじを開けながら
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
尋常の裄丈ゆきたけだけの簑笠が地上に引きずられているだけの相違で、以て身の丈の低い、子供にも見まほしき人物の一塊であることがわかります。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
お庄は母親に頼んであるネルの縫直しがまだ出来ていなかったし、袷羽織あわせばおりの用意もなかったので、洗濯してあった、裄丈ゆきたけの短いかすりの方を着て出かけて行った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)