袋猫々ふくろびょうびょう)” の例文
姓名は、そのさしだした名刺によると、「袋猫々ふくろびょうびょう」と印刷してあったが、これは本名なんだか、または商売名前なんだか、伯爵には見当がつかなかった。
黒眼鏡にひどい猫背の男は、飄々ひょうひょうとして、S字状に曲った狭い坂道をのぼって行く。この男こそ、名乗りをあげるなら誰でも知っている、有名な頑張がんばり探偵の袋猫々ふくろびょうびょうその人であった。
烏啼天駆うていてんくといえば、近頃有名になった奇賊であるが、いつも彼を刑務所へ送り込もうと全身汗をかいて奔走ほんそうしている名探偵の袋猫々ふくろびょうびょうとの何時果てるともなき一騎討ちは、今もなおたけなわであった。
一代の奇賊烏啼天駆うていてんくと、頑張り探偵袋猫々ふくろびょうびょうとの対峙たいじも全く久しいものだ。
奇賊烏啼天駆うていてんくと探偵袋猫々ふくろびょうびょうにらみ合いも久しいものである。