袈裟斬けさぎ)” の例文
その注進に驚かされて、おせきの両親は要次郎と一緒にそこへ駈けつけてみると、おせきは右の肩から袈裟斬けさぎりに斬られて往来のまん中に倒れていた。
影を踏まれた女 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その上、ご老職ろうしょく伊東十兵衛いとうじゅうべえどのが、源氏閣げんじかくの上から袈裟斬けさぎりになって真下ましたへ落ち、鉱山目付かなやまめつけ伊部熊蔵いのべくまぞうどのも悶絶もんぜつしていたようなありさま、けれどもこれはいのち別条べつじょうなく助かりましたが
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)