街頭まち)” の例文
「俺も愈々渦の中をまひ/\してゐる塵芥になツてアツたんだ。」眼をそらして、づツと街頭まちの方を見る。何も見えない、窓と屋根やねばかりだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
市場いちに 街頭まち
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
此の風では、街頭まちすなほこり大變たいへんなものだらうな。いや、東京とうきやうの空氣は混濁こんだくしてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
女の匂をぎ廻して頭髪かみ香水かうすゐの匂をさせてゐるやうな浮ついた眞似をするのでもなければ、麦酒ビールウイスキーの味を覺えて、紅い顏をして街頭まちをうろついて歩くやうな不躰裁ふていさいな眞似をするでも無い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)