血臭ちぐさ)” の例文
その日、西門慶せいもんけいは留守だった。事実、店にも奥にもいないらしい。番頭たちはそれと告げて、武松の血臭ちぐさい風態の前に、おののいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信雄は、血臭ちぐさい顔もせず、そうか、と軽くうなずいた。しかしさすがに、ホッと大きな息を肩でついていた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)