蟇六ひきろく)” の例文
一番目は「里見八犬伝」の蟇六ひきろく屋敷から円塚山まるづかやまで、団十郎の犬山道節、家橘の犬川荘介、八百蔵の網干左母次郎あぼしさもじろう、芝翫の浜路、松助の蟇六。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
浜路はまじの縁談を取持った軍木五倍二ぬるでごばいじだの、押かけ聟の簸上宮六ひかみきゅうろくだの、浜路の父蟇六ひきろくだの母の亀篠かめささだの、数え立てますれば『八犬伝』一部中にもどの位居るか知れませぬが
ところで信乃がいよいよ明日は滸我こがへ旅立つという前晩、川狩へ行って蟇六ひきろくの詭計にめられてあぶなく川底へ沈められようとし、左母二郎さもじろうに宝刀を摩替すりかえられようとした神宮川かにはがわというは古名であるか
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)