蛮声ばんせい)” の例文
旧字:蠻聲
そういっているとき、受付の方角から、大きな蛮声ばんせいがこっちへ響いてきた。田毎大尉と戸川中尉とは、思わず顔を見合せた。
空中漂流一週間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それはその町のとある空地あきちに、だいテントを張って興業していた、娘曲馬団の客寄せ楽隊で、旧式な田舎いなか音楽が、蛮声ばんせいを張り上げて、かっぽれの曲を、滅多無性めったむしょうに吹き鳴らしているのであった。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ガラッ八は精いっぱいの蛮声ばんせいを張り上げてそれを喰い留めています。
ピカ一が横から蛮声ばんせいをはりあげて
不連続殺人事件 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)