薫習くんじゅう)” の例文
真如を薫習くんじゅういたすものならば、万法は真如と無明の合成でございまして、仏性一如ぶっしょういちにょとは申されませぬ。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
みなその精神に薫習くんじゅうして習慣性を構成し、反復数回にわたれば、ついに一種の固有性となるべし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
で、つまり、わたくしが聞き覚えましたところの起信論の要領というものがだいたい左様なものでございまして、真如が無明によって薫習くんじゅうせられて、この一切世間相を生じてまいります。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)