薄帛うすぎぬ)” の例文
利己主義者を組織するに利他主義の社会組織をもってするは、石を包むに薄帛うすぎぬをもってするがごときもので、遠からずして組織そのものが破れて来る。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
外出には、下人たちの見ぬ様に、笠を深々とかずき、其下には、更に薄帛うすぎぬを垂らして出かけた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
私は先に、利己主義(個人主義)者を組織するに利他主義(国家主義)の社会組織をもってするは、石を包むに薄帛うすぎぬをもってするがごときものだと言った。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)