蒼黯あおぐろ)” の例文
雪の下からは蒼黯あおぐろい偃松が、杉菜ほどに小さく見えて、黄花石楠花は、白花石楠花に交って、その間にちらほらしている、一団の霧が槍へ吹っ懸けて、白い烟をパッと立てるので
槍ヶ岳第三回登山 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
蒼黯あおぐろい葉で丸く塊まった森は、稀に入って来る人間を呑み込んで、その蒼い扉をぴったりと閉じ、シンと沈黙してしまう、唐松の梢が、風にさやさやとゆらめくと、今まで黙っていた焼岳の灰が
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)