蒸暑むしあつさ)” の例文
そして夕風のぱつたり凪ぐやうな晩には、暑さは却て眞夏よりも烈しく、夜ふけの空にばかり、稍目立つて見え出す銀河の影を仰いでも、往々にして眠りがたい蒸暑むしあつさに襲はれることがある。
虫の声 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
そして夕風のぱったりぐような晩には、暑さはかえって真夏よりも烈しく、夜ふけの空にばかり、やや目立って見え出す銀河の影をあおいでも、往々にして眠りがたい蒸暑むしあつさに襲われることがある。
虫の声 (新字新仮名) / 永井荷風(著)