“葬龕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
カタファルコ50.0%
ずし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実は支倉君、この葬龕カタファルコは並大抵のものではないのだ。ボズラ(死海の南方)の荒野にあって、昼は鬣狗ハイエナが守護し、夜になると、魔神降下を
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
しかし、いま考えると、それがディグスビイの印らしいので、それから推すとたぶんこの葬龕カタファルコも、あの男の奇異ふしぎな趣味と、病的な性格を語るものに相違ないのだよ
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ひつぎはビロードの天蓋の下の立派な葬龕ずしに安置してあった。そのなかに故伯爵夫人はレースの帽子に純白の繻子しゅすの服を着せられ、胸に合掌がっしょうして眠っていた。
彼は冷たい石の上にひざまずいて、しばらくそのままにしていたが、やがて伯爵夫人の死に顔と同じようにさおになってちあがると、葬龕ずしの階段を昇って死骸の上に身をかがめた——。