萩芒はぎすすき)” の例文
月がなくただ星あかりでしか見えない池の裏手の、萩芒はぎすすきの枯れむらの間をぬけて行った者がいた。かぶり物をしていたから顔はようは見られなかったがと、母御はそなたではなかったのかといった。
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
萩芒はぎすすきおほかた閉ぢし山の庵
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
病まば見るべし萩芒はぎすすき
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)