萎氣しよげ)” の例文
新字:萎気
佐太郎に腰繩を打たれて、すつかり萎氣しよげて居りますが、それでもやくざらしい見得坊で、口先ではなか/\威勢の良いことを言つて居ります。
「旦那は此間から、すつかり萎氣しよげ切つて居りました、仲の良い内儀さんに死なれて、何事も手につかない樣子で、毎晩召し上がるお酒だけが次第に多くなるばかり」
びんに霜を置いて、月代さかやきも見事に光つて居りますが、慾も精力も絶倫ぜつりんらしく、改めて平次に挨拶した樣子を見ると、三千兩の打撃で、すつかり萎氣しよげ返つて居るうちにも
安五郎は此一言ですつかり萎氣しよげてしまひました。三十前後の背の高い男で、喜三郎に比べると男振りは見事ですが、その代り氣の廻りもにぶく、遊び心だけは相當に猛烈らしく見えます。