華胥くわしよ)” の例文
其夜自分は早くから臥床ふしどに入つたが、放火の主犯者が死んで了つたといふ考へと、連夜眠らなかつた疲労つかれとは苦もなく自分を華胥くわしよに誘つて、自分は殆ど魂魄たましひを失ふばかりに熟睡して了つた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)