華厳経けごんぎょう)” の例文
かくのごとく、我人の有する一心は奇々妙々にして、その中より一切の世間を現出するゆえに、『華厳経けごんぎょう』と申す経文の中に、左のとおり説きてあります。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
また河水が流れ込んでも海が溢れない訳を説明する華厳経けごんぎょうの文句がある。大海有四熾燃光明大宝。其性極熱。常能飲縮。百川所流無量大水。故大海無有増減。とある。
断片(Ⅱ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
善財童子(文殊は智慧の象徴、善財は求道者、両者とも、華厳経けごんぎょう中の人物です)に向って、「おまえ、これから世界中を探してみて、もし、薬にならないような草が在ったら持って来い」
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
華厳経けごんぎょう』に一切宝中如意宝珠最も勝るとあり。『円覚鈔』にいう、〈如意と謂うは意中つところ、財宝衣服飲食種々の物、この珠ことごとく能く出生し、人をして皆如意を得せしむ〉。