“莫連者”の読み方と例文
読み方割合
ばくれんもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「遠方をわざわざ御苦労さま。わたしはまだあなたにはだを御覧に入れるほどの莫連者ばくれんものにはなっていませんから……」
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
三十六人の情夫を持ったというなにがしの俳優の妻も、許した限りの男の定紋をほりものにして肌に刻んだ莫連者ばくれんもの——
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「あははは」お宮は仕方なく心持ち両頬をあかく光らして照れたように笑った。が、その、ちょっとした笑い方が何ともいえない莫連者ばくれんものらしい悪性あくしょうな感じがした。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)