トップ
>
苦味
>
にが
ふりがな文庫
“
苦味
(
にが
)” の例文
私は、もう
苦味
(
にが
)
い葡萄酒でも呑むより仕方がない。岩のやうになつたパンと、林檎を持つて行かせて怒つた顔をしてみせました。
シベリヤの三等列車
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
多年の
食道楽
(
くいどうらく
)
のために病的過敏となった舌の先で、
苦味
(
にが
)
いとも
辛
(
から
)
いとも
酸
(
すっぱ
)
いとも、到底
一言
(
ひとこと
)
ではいい現し方のないこの奇妙な食物の
味
(
あじわい
)
を吟味して楽しむにつけ
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
陳亢はほっとしたが、胸の底には、ある
苦味
(
にが
)
いものがこびりついて、容易に消えなかった。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
まづ、葡萄酒を一本買ひましたが、ハルピン出来を買つたので、
苦味
(
にが
)
くてとても飲めたものではありません。
シベリヤの三等列車
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
把捉
(
はそく
)
しがたい様々の世を渡つて、こゝに行きついた人間の、卑しさが、富岡には
苦味
(
にが
)
いものでもあつたのだ。人間は、単純なものであつた。
些細
(
ささい
)
なことで、現実はすぐ変化する。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
▼ もっと見る
じゅっと
苦味
(
にが
)
いやにが舌に来る。田部はハンカチを出して、べっとやにを吐いた。「掃除しないからつまってるのよ」きんは笑いながら、煙管を取りあげて、散り紙の上に小刻みに強く振った。
晩菊
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
それも、自ら踊りを踊る仕事で、
苦味
(
にが
)
いことだらけだ。
生活
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
“苦味”の意味
《名詞》
苦 味(くみ・にがみ)
苦い味、またはその程度。
不愉快な気持ち。また、その様子。
男の顔の引き締まっている様。
(出典:Wiktionary)
“苦味”の解説
苦味(にがみ)は五基本味の一つの味覚である。苦み(にがみ)。
(出典:Wikipedia)
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
味
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
“苦味”で始まる語句
苦味走
苦味丁幾
苦味酒