シベリヤの三等列車シベリヤのさんとうれっしゃ
1信 満洲の長春へ着いたのが十一月十二日の夜でした。口から吐く息が白く見えるだけで、雪はまだ降つてゐません。——去年、手ぶらで来ました時と違つて、トランクが四ツもありましたし、駅の中は兵隊の波で、全く赤帽を呼ぶどころの騒ぎではないのです。ギ …
作品に特徴的な語句
承知ダア 苦味にが