花橘かきつ)” の例文
鼓の圓子、三十石の小文枝、廓噺の文治郎、鬚を生やした蔵之助、今の遊三、レコードで売った花橘かきつ、枯淡な円枝が中堅格。
わが寄席青春録 (新字新仮名) / 正岡容(著)
橘之助門下の花橘かきつ、十七、八の小娘で下ぶくれの顔立ちから口元のむっとした工合で「ウサギ」、客にいわれると踊りながら一層口元を膨らます。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
故立花家花橘かきつが、あるレコードへこの「猫」三題を吹き込んだ時には、股間を見上げて「フーッ!」のところでひとしきり噺し立てたあと、さらにあの悠容迫らざる調子で花橘かきつ
艶色落語講談鑑賞 (新字新仮名) / 正岡容(著)
一奴は、今、大阪にいる立花家花橘かきつ。あれも私は、忘れかねる
随筆 寄席風俗 (新字新仮名) / 正岡容(著)