色廓いろざと)” の例文
いやしむべき色廓いろざとだと人は云う。然し、彼には、少しも、そういう狭い癖潔けっぺきは感じられなかった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『どう召された。——これや数右衛門、そちまで不心得ふこころえ至極しごくな、この色廓いろざとへ来るのに、青白い顔して、のこのこと来るたわけが何処にあろうぞ。……ても、不粋な奴、ちと、わしの伜の幸右衛門でも見習うては何うか』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)