自然生じねんじょ)” の例文
自然生じねんじょの三吉が文句じゃないが、今となりては、外に望は何もない、光栄ある歴史もなければ国家の干城たる軍人も居ないこの島。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
あの時分、浄瑠璃で「染分手綱」が流行り、その中に自然生じねんじょの三吉が出て来る。それで「三吉乗ったか昔のくち合」という文句が行き渡っていた。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)