腿肉ももにく)” の例文
牛の腿肉ももにくの冷たいのや、そのほかうまそうなご馳走が載っていて、泡を吹きだしているビールの大コップが二つ、番兵をしているようなふうだった。
駅馬車 (新字新仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
その肉のうちにもロースがあり三枚肉があり腿肉ももにくがあります。ただ豚の肉といっては食べ頃も使い道も分りません。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
二十貫もある大きな猪でございました、原田どのは双肌もろはだぬぎになって、山刀でみごとに腹を裂き、皮をぎ、肩や腿肉ももにくを切り取って、半ときと経たぬまに、きれいに拵えてしまわれました。
一口に何の肉は美味しいとか不味まずいとか申しますけれども肉の使い方や料理方を知った人の評でなければなかなかあてになりません。とりでも上肉はササ身ですが美味しいのは腿肉ももにくです。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)