肩臂かたひじ)” の例文
兵馬がいまだこの屋敷へ帰らず、忠作がそのまわりをうろつかない以前に、肩臂かたひじいからした多くの豪傑がこの屋敷へ入り込みました。集まるもの十五六名。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
双方の壮士が互い違いに坐っているので互いに肩臂かたひじを張って睨み合ったまま、誰も腰を上げ得ずにいる時に、進藤がツカツカと立上って、その首領某の襟首を背後から引掴むと
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これから頂上までは僅かの道のりで、二人の行く前後に諸国の武芸者が肩臂かたひじを怒らして続々と登って参ります。