翫賞がんしょう)” の例文
もっとも今日と昔とでは啼きごえの聴き分け方や翫賞がんしょう法が幾分異なるらしいけれどもまず今日の例をもって話せばケッキョ、ケッキョ
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
骨董こっとう趣味とは主として古美術品の翫賞がんしょうに関して現われる一種の不純な趣味であって、純粋な芸術的の趣味とは自ずから区別さるべきものである。
逆に言えば陶器のはだの感触には生きた肉の感じに似たものがある。ある意味において陶器の翫賞がんしょうはエロチシズムの一変形であるのかもしれない。
青磁のモンタージュ (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)