翫味ぐわんみ)” の例文
而して文士の著作を翫味ぐわんみするもの、武士と平民との間にすべての現象を通じて顕著なる相違あることを、研究せざるべからず。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「これあ実際掘り出しものですぜ。」養嗣子はせつせと裂で拭いては、翫味ぐわんみしてゐた。
町の踊り場 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
此書上の文を翫味ぐわんみすれば、落胤問題の生じたのは、決して偶然でない。次で「元文三年より御扶持方七人分被下置」と云ふことに改められた。廓清は享保四年三月二十九日に歿した。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
この時ばかりはゆるやかに時間を熟読翫味ぐわんみしました。
山羊の歌 (新字旧仮名) / 中原中也(著)