美妙斎びみょうさい)” の例文
美妙斎びみょうさいなどは矢場の女と問題をおこしたり、——その美妙斎に矢場遊びの手ほどきをしたのは、なんでも幸田露伴こうだろはんだという話だが、露伴というのは
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
露伴の「一口剣こうけん」、美妙斎びみょうさいの「胡蝶」、春の屋の「細君」、鴎外の「舞姫」、思軒の「大東号航海日記」を載せたのを見て、初めて自分も小説家になろうと志し、やがて『早稲田文学』
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
当時は「明治文庫」「新小説」「文芸倶楽部ぶんげいくらぶ」などが並立して露伴ろはん紅葉こうよう美妙斎びみょうさい水蔭すいいん小波さざなみといったような人々がそれぞれの特色をもってプレアデスのごとく輝いていたものである。
読書の今昔 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この人はその後間もなく美妙斎びみょうさいとして世に名のつて出た。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「山田美妙斎びみょうさいの『蝴蝶こちょう』のようだわ。」
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)