繋綱もあい)” の例文
この夜、風浪が高かったので、碇泊中ていはくちゅうの西国船は各〻、船と船とのあいだに繋綱もあいをとりあい、また海泥に深くいかりを下ろしていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敵にのみ気をとられていた毛利勢は、繋綱もあいを切って、友軍の火の船を、まず先に避けねばならないことを忘れていたのである。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)