繊雲ちりくも)” の例文
旧字:纖雲
雲は狂い廻わる風に吹き払われて形をひそめ、空には繊雲ちりくも一ツだも留めず、大気中に含まれた一種清涼の気は人の気をさわやかにして、穏かな晴夜の来る前触れをするかと思われた。
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)