縫殿助ぬいのすけ)” の例文
五助が墓地にはいってみると、かねて介錯を頼んでおいた松野縫殿助ぬいのすけが先に来て待っていた。五助は肩にかけた浅葱あさぎふくろをおろしてその中から飯行李めしこうりを出した。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
岡本况斎、名は保孝ほうこう、通称は初め勘右衛門かんえもん、後縫殿助ぬいのすけであった。拙誠堂せつせいどうの別号がある。幕府の儒員に列せられた。『荀子じゅんし』、『韓非子かんぴし』、『淮南子えなんじ』等の考証を作り、かたわら国典にも通じていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)