絹障きぬざわり)” の例文
どうも時計らしい。今まではとんと気がつかなかった。藤尾の立つ時に、絹障きぬざわりのしなやかに、布団ふとんれて、隠したものが出掛ったのかも知れぬ。しかし布団の下に時計を隠す必要はあるまい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)